後輩にあたる方々へ:やっておいてよかったこと

あわわ。。失敗話を書き終わったら、「良かったこと編」を予定してたが、
大したこともない会社なのに自慢話みたいなのを書くのもなぁ、と躊躇してたら何と3ヶ月以上過ぎていた(+o+)
(凄いね、この筆不精ぶり。。)



さてっ、、、気を取り直して、、、

(ショボイながらも)5年目を迎え、振り返ってみて
「やってよかったな」と思うことを書いてみます。
真似してもらって損しないと思うことなので、これからの方々の参考になれば幸い。





良かった事(1):出来ることは自分でやる
会社を作ると、いろんなお仕事が発生する。
通常業務や営業は言うまでもないが、事務的な作業や封筒とかのお買い物なんかにもに時間がかかったりもするし、
何と言っても、お役所的な手続きは本当に面倒だ。

で、色々あるんだけど、最初はとにかく自分でやってみるのが良いと思う。


例えば、会社設立の登記作業。

この作業を代行する業者さんは沢山いて、値段も数万円から10万以上のところもあるが、基本的に誰でも出来るものだ。
登記作業は、基本的には1回しかないし、実感がわくから絶対自分でやったほうがいい。何よりコストが浮くしね。


今僕が別の会社を作るなら、急いでたら依頼するかもしれないが、多分自分でやる。
それは自分で「出来る」ということが分かっているからだ。

逆に、経理的な作業は絶対に自分でやることはない。それは自分でやって、出来るが効率が悪すぎる、とわかったからだ。


何でもいいから、一度自分でやってみる。そうすると出来るか出来ないかが分かる。



特にお役所周りの業務は、何か専門的な感じがして、難しいと思うかもしれないが、
基本的にはビビらなくていい。所詮は人が決めたルールの話だから、何とか考えればイケル。
ただ、残念なことに、簡単な作業を難しくすることで価値を保っている事業も多いので
読みにくい資料と格闘する等、無駄な時間を過ごしてしまうこともあるだろう。
ま、でもそれも社会ですから。いい経験になると思う。




良かった事(2):低金利の融資の利用
ウチは元手がほとんどかからない仕事なのですが、常に余裕を持ってやっていけているように銀行から融資を受けてます。


資金に余裕を持つこと。これは経営者の精神的にも凄い大事なことなのだ。
実は1回だけ、「あ。お金がない」ってなったことがありました。銀行の残高が7万円くらいになったのね。
で、こうなると人間、とてもテンパります。僕の場合、初期は1人だったし、しばらくは自分=サービスだったので、
自分がテンパってると、サービスも一緒にやばくなる。なので、その経験があって以降は、出来るだけ余裕を持つようにしました。



そして、大事なことですが、僕は金利の低いところでしか借りません。これは区の制度とかを使っております。
あまり知られてないですが、これメチャクチャ低いです。1%以下も普通にありえます。


このくらい金利が低いと、財務体質がどうのこうのってより、精神安定剤として考えられます。
そして、ピンチになってから借りるわけでもないので、銀行さんの審査も楽ちんで通ります。
あ、そうそう。お金借りる時も、普通に貸す側の気持ちになって考えると良い。
何冊か銀行融資を引き出すための本ってのを読んだけど、どれも普通のことしか書いてない。
要は、貸したいと思わせる人に貸してくれるよってことだ。そりゃそうだよな。
だから、もうダメだ!ってなってから借りない方が良い。早い段階で動くべし。



ちょっと話がそれるけど、ある程度以上借金してる人だと、逆に銀行に強く出れるんだってね。
「追加で融資しないとウチつぶれるよ?今までの返してもらえなくなるけどいいの?」みたいなことがあるそうな。
(ウチはそんなことないけどね)


さておき。
ということで、金利が十分に低ければ、借金はしてよいと思う。
あ、もちろん全く必要が無い金額を借りるのは無駄だけどね。
ビジネスは、端的に言えば、お金を投資して、そのリターンを得る行為だから
まさしく先立つものが無いと、できないことが多い。
ちょっと乱暴だけど、その程度の金利分で利益が圧迫されるようだったら
最初からやる価値があるか?を考えても良いと思う。



良かった事(3):仲間とよく話し合う
これは、特にウチの副社長とのことが多くを占めるけど
僕らは、社内メンバー間で本当に良く話をしていると思う。

お互い社内でしっかりコミュニケーションをとることは、
事業を進めていく上でとても大事なことだと認識してたから意識して時間をとるようにしている。


具体的には飲ミニケーションが多いけど、
最低でも2週間に1回は具体的に話す時間を持っている。
時には、口論になったこともあったし、ちょっとメンドイなと思うこともあった(かもしれない)が、
意識してこの時間をとったことは本当に良かったと思うし、これからもそうするつもり。


結局は、IT系だろうが、ビジネスは人の関係や感情がつくるものだから、
大事なパートナーとは、相手のことを理解すること、自分のことを理解してもらうこと、
これを意識して行うべきだろうと思っている。




良かった事(4):自分たちの基準をもった
最初この会社を作った時に、自分達に課したのは「サービスマンであろう」
ということだった。生意気かもしれないが、僕は前職で、
モバイル系の営業マンで素晴らしいと思える人をほとんど見なかった。

どうしても新しい業界だから、やってる人も若いし、経験が浅い。
何故か横柄な態度になったり、変にへりくだりすぎてたりする人が多かった。



だから、モバイルの業界内で、きちんとサービスができる会社になるんだ、という
思いを共有して仕事を進めてきた。


でも、やってみると「サービスマンってなんだ?」という問いにぶつかる。
この問いは、多分これだけで本が何冊も出ちゃうくらい色んな観点があるテーマで、
とてもじゃないけど、すぐに自分たちで答えはだせなかった。


だから、僕は僕らでもわかる範囲のこととして「フェアであること」を追求しようと決めた。
全ての取引がフェアであること。このことは、メンバーみんなで共有できてると思う。


自分達はまだまだ資金があるわけでもない。だから外部に依頼する時に、ちょっと苦しいお願いをすることもある。
でも、その際には、ちゃんとお返しをしないといけない。


お客様からお金を頂く場合も、(当たり前だけど)不当に利益をとってはいけない。
でも、お客様だからと言って何でも言うことを聞けるわけでもない。
僕らの働きに対して頂く利益、その正当な対価に対して業務を行うべきだ、と
常に話してきたつもり。(出来てないよ、というご意見ありましたら是非教えてください!)



もちろん、フェアであるか?という問いの答えは、感覚論になる。
だから、出来てないこともあるかもしれないが、それでも
この問いに答えながら仕事をしていくと仕事の価値を良く考えるようになれるし、
また自分を誇れるのではないかと思うのだ。


ゆえに、これはあってよかったと思う。これからも、この価値感は持ち続けていきたいと思う。





長くなった。
だいたい、こんなところ、、かな。
今後は、もう少し短く書くようにしよ。。

後輩にあたる方々へ:知っといてほしい失敗話(後編)

引き続き、失敗話をば。なんかミスった話ばっかり書いてるから、
凄くダメな人間のような気がしてくるが、、、前向きに生きていこう。




失敗(5):引っ越しで失敗

ウチでは、これまで2回引っ越しをしている。
どちらも、手狭になった→引っ越し、なので良いことではあるのだが、
2回目の引っ越しは結構な誤算があった。



要は、結構お金がかかったよ、ということなんだけど。
微小ながらもあった利益がほとんどなくなった。



何がかかるかと言うと・・



■引っ越し代
思ってたよりもかかった。何が違うのか分からんけど、
個人の引っ越しとはちょっと値段感が違う。
実は1回目の引っ越しは、家具とかもほとんどなかったので、
自分で車運転してやってしまってたので、あまり意識してなかったのだ。
もちろんコレはどのくらいの規模で引っ越すかによるし、
業者さんによっても違うから、ちょいと調べておくとよい。



パーティション
意外とするのです、コレが。しかも部屋を作るとなると工事もいるし。
間仕切りのパーティションと壁をつくるやつとは、
ちょっとコスト感が違うってのは覚えておいた方がいい。



■敷金
これは、実際にはお金がなくなるわけではないのだけど、
預けないといけないものなので、見た目としてなくなる。
また、安いオフィスほど家賃の○ヶ月分の数字が低い傾向があるけど、
元々家賃も上がってるのに加えて、ここが4〜6とかになってくると、
結構な額になってしまうのだ。



■修繕費
引っ越しの中では、これが一番ダメージ大きかった。
これは、引っ越し先ではなく、前の場所を修繕しないといけない費用だ。
オフィスの壁とか床を元通りにするのに、かかるお金ということね。
当然、前のオフィスでも敷金というのを預けていたから、
ある程度はそのお金が戻ってくると思っていたんだが、、、
実際は、それよりも大分多く請求されてしまうことになった。
「もらえる」と思っていたところで「払わないといけない」になった、
プラスがマイナスになったので、まったくもって想定外。
大家さんとの関係はよかったので、原状回復の費用を安くしてもらうよう
交渉して大分まけてもらったけど、それでもマイナスだったなぁ。。


事実、業績が悪化してオフィスをもっと安いところに変えたいと思っても
移転にかかる費用がデカイから、移動することができないって例もあったりするのだ。



と、、、ここまで失敗として書いておいて言うのもなんだけど、
でもこの時は、オフィスサポーターという会社さんに手伝ってもらって、
すごく助かった。あの会社さんがいなかったら、もっとコストが増えていたはず。


このことは、前にブログでも書いた。

ということで、、
事務所を引っ越しの時は、個人で引っ越すのとはレベルが違うお金がかかるよ
ということは是非覚えておいてもらいたい。






失敗(6):契約で失敗

何だかんだで、、、一番失敗したのはコレかなぁ。。
契約で失敗。これは、よく聞くビジネスでの失敗だけど、
自分で体験するとよく理解できるね。



内容はあまり具体的に書き過ぎると、問題なので(@_@;)
ザックリとだけ書くけど。。


ある責任者クラスの方と一緒にビジネスを作ることにしました。

双方の役割を認識して、契約内容を固めました。

ところが責任者の方が、退職し後任に引き継ぎました。

サービススタートしました。

後任の方に契約条件の変更(減額)を依頼されました。

という感じ。




これにはかなり困った。何せ、今までお話をしていた方がいない。
しかも、サービス始まってるし。



ただ、後任の方の立場で考えると、分からない話ではないのだ。
このビジネスに関しては、スタートまでのところでウチが多く動き、
スタートしてから先方の方が多く動くことになる業務分担だったから、
後任者の方からすると、今までのウチの働きを知らないので、
「これだけの役割でこの取り分は多いだろう。コストを削減しよう」
という気持ちになるのも、まぁ自然なのだ。


そして、契約書も正直あまかった。。。
つけいる余地がありすぎた。




結局、こちらがある程度譲る形にはしたのだけど、やっぱり「なんだかなー」
っていう気持ちが両方に残っちゃって、このビジネスはうまくいかなかった。
もったいなかったなー・・



実は、似たようなケースは、ほかにも1回あったんだけど、
流れは同じような感じ。あ、でもアッチはもう少し悪意があったかも(*_*)



僕の詰めが甘いというのは言うまでもないし、嗅覚が鈍かったんだと思う。
同じようなミスはないようにしたい。



ただ、一方で、契約の詰めだけが悪かったとは思ってない。
少なくとも契約書ガッチリすれば解決できたってもんでもなかったと思う。
仮に契約書で縛って問題なかったとしても、気持ちが乗らない仕事はうまくいかないものだ。




それに、ネットのような早い世界において、
「話が違うぜ→訴訟だぜ」なんてやってても、ほとんど意味がないのだ。
結論出たときには、そのビジネス終わってるよって感じだろう。
つまり、やると双方にとって痛手になってしまうのだ。




まぁ、、だから結局は信頼関係が一番大事で、そこが危なくなったら契約内容だけではなく、人をケアしないといけんな、と。そこが反省。
そして、裁判で解決してもお互い痛いだけだよーと。



あ、勿論、もっとずっとレベルの高い仕事なら、契約“も”ちゃんとするのは当然だと思うけどね。





今回はここまで。
さぁて、、、、次回はようやくポジティブなことが書けるな。

後輩にあたる方々へ:知っといてほしい失敗話(中編)

前回に続き、これまでの失敗話をお送りします(p_-)



失敗(3):オフィスで失敗

初年度選んだオフィスは結構キツかった。
僕は、前回も書いたとおり、最初一人で始めたもんだから、
ある程度はハクがついたほうが良いかな〜とか考えちゃって、、、
決めたのは、高級レンタルオフィス「リー●ス」だった。



錦糸町 アルカセントラルタワー14階」。これが最初の会社住所だ。
とても一人でポツンとやっているとは思えない。





しかし、、、とにかく高かった・・
そもそもレンタルオフィスというのは、
今すぐに、家具が揃った状態で、組織に合わせた大きさでスタートできる
というのがウリだから、ある程度割高なのは仕方ないのだが、
そんなニーズは、当時の僕にはなかった。そして、高級すぎた。





レンタルオフィスの中でも、上等な部類に入るこのオフィスでは、
受付もあり、ガラス戸のきれいな会議室に、上質のオフィス家具が揃っている。
常にバイリンガルのスタッフがいるし、リラックススポットだか何だかでは
CNNが常に流れており、コーヒーが自由に飲める。(月5000円くらい払うのだが)。



最初に案内してくれた営業マネージャーの人柄が良くてここに
決めたのだが、「1人なんだけど」というと、ちょうどいい大きさの場所を
紹介してくれた。

その時の写真がコレ↓




広さは3畳くらいかな。。
これで正規の値段は確か、、全部で25万くらいだったと思う(スゴクね?w)
これが(書かないけど)とんでもない割引をしてくれて、
僕でも検討できるレベルになったので、決めたのだ。
※その後、人数が増えた後は、もう一回り大きな部屋に移ったが、
その時も同じレベルの値引きをしてもらった。




あ、念のため、言っておくが、ニーズがあっている人にはすごく良い場所だ。
僕も最初はこの場所で働けるのがすごくドキドキしたのを覚えている。



ただ、いかんせん元々それなりにお金をもっている人が入ることを
前提にしている場所だから、何するのにも高いのだ。



「いつでもスタッフがアナタのお仕事をお手伝いします」とかいっても
バイト代半端じゃないし、お弁当だとかクリーニングだとか
付加サービスも提案してくれるけど、イチイチ単価が高い。



FAXを送るのに確か1枚100円くらい必要だったと思うし、コレ何と、受診しても
かかるもんだから、変な営業のFAXとかくると本当に迷惑だった。




一番キツかったのは、会議室が高かったこと。
上の写真見てもわかる通り、ここで打ち合わせはできないのだが、そこはレンタルオフィス
「いつでも必要な時間だけ使える会議室がココに!」という謳い文句で利用できる会議室があるんだが、、、
これが1時間1万円するのだ。下手なキャバクラよりも全然高い。



しかも10分で終わっても1時間分だし、1時間を10分過ぎても2時間分だ。
(交渉すればまけてくれるかもしれないが、ハイソな空気がそれを許さない)
最早、会議の中身よりも会議の時間が気になってしょうがない。



そうなってくると、めったなことでは会議室使わない。
すごい大事な時以外は、となりにあるホテルの喫茶店を使った。
ホテルだから決して安くはないのだが、それでも1時間1万円よりはマシだ。



で、気づきました。「俺、ここ合ってないわ」と。
次に選んだオフィスは、広さは何倍にもなったけど、家賃は半分くらいになった。
余ったお金でコピー機もリースできるし、家具も揃ったし、会議スペースも出来た。
ほんっと・・バカやったなー、、と思う。



まぁ、とはいえ「〜〜タワーの14階」は一人ぼっちの僕には戦力になったのは確か。
BtoBのお仕事ならある程度のメリットはあったと思うからケースバイケースかな。
ただ、やっぱり尽きるところ、「見栄」だったんだな、という点は反省。





なので、オフィスを選ぶ際には、自分の身の丈にあった場所を選んだほうがいい。
ついつい背伸びしちゃうかもしれないし、それが自分の活力になるならいいけど。
でも、少人数でやってるうちは、変に見栄をはって場所のブランドで売るよりも
「1人なんで、せっまい部屋でやってます」のほうが相手からも好感が持たれると思う。







失敗(4):消費税で失敗

消費税。それは普段からスーパーやらコンビニやらでも客として払っているのに、
いざ自分が事業者になって納めるとなると、急にちょっと怖いトピックになる。



初期の頃は、消費税をどうやって払うのかわかっていなかったが、それで問題はなかった。
何故かというと、資本金が1000万未満の会社の場合は、
2年目までは消費税を支払わなくてもよい、という取り決めがあるから。



だから、計算方法からして分かっておらず、なんとなーく3年目の時に、
俺:「あ、消費税っていくら払うんだっけ?」
友:「え、5%でしょ?」
とかいう会話をしてたら、とたんに怖くなったのを覚えている。



3年目の時、売り上げは3億くらいだったから、3億の5%って、、
「せ、せ、、、せ、、、1500万はらうの??!(@_@;)」


ヤバイヤバイヤバイ、、こりゃ融資が必要だ、とあわてました。


えー、あ、はい、経営者の先輩方および経理の方々などは
ご存じのとおり、これは間違いでして。
正確には、支払うべきなのは、売り上げの5%ではなく、
「預かっている消費税から、すでに支払っている消費税を抜いた額」です。


このあたり参考になるかな。
消費税計算の大枠だけ知っておこう



で、結局このときは、かなり慌てたわけでしたが、
実は勘違いということがわかって安心したわけです。



ただ、それでも、そのあとで来た「消費税の中間納付」ってのには再度ビビりました。
これは消費税の支払いが始まると、その次の年から期の途中で消費税支払いなさい、と言われるものだ。
これが4年目の11月だったか、そのあたりに来た。
支払期限も当月くらいで急に来たもんだから、「こ、これ、なんすか?」となった。
キャッシュフロー的に問題ないから別によかったけど、知らないと怖いので気をつけてもらいたい。
※ちょっと探したらこんなのあったからリンクしておく。http://123k.zei.ac/szei/tyukan-sh.html



これらの話は、とにかく知らないから、慌てるのだ。
たまたま問題なかったけど、キャッシュがなかったらヤバかった。
だから、消費税については納税のタイミングを知っておくことが必要だ。


僕の時は、だいたいこんなスケジュールですた。(3末決算で、消費税500万未満の場合)
・1年目:関係なし
・2年目:関係なし
・3年目:3期目の消費税が発生するが支払いなし(実際に払うのは4年目。3期分の金額が確定)
・4年目:4期目の消費税が発生、5月に3期目の支払いをして、11月に4期目の中間納付



税金は、はっきり言って難しい(少なくとも僕には)。
全部理解しようと思うと税理士になってしまうから、ざっくりで良いと思う。
だが、税金が突然くると慌てちゃうから、とにかくよく税理士さんに教えてもらおう。
(ってこともあるから、やっぱり失敗話(2)で書いたとおり、税理士さんは大事なのだ)



とりあえず今回はここまで。

後輩にあたる方々へ:知っといてほしい失敗話(前編)

早いもので、会社を始めてから5年目を迎えた。
ここまで支えてくれたお客様、協力会社、そして従業員に深く感謝



今年は、これまでの4年間とは違った年になる。
何とか生きてますってところから、きちんと成長をしていかなくては
いかん時期に来たということだ。ガンバルぞっと。





さて、5年目ともなると、そろそろ後輩というか、
僕よりも後に起業をした、これから起業します、という方もいっぱいいるわけで、、、


そんな方々に何か教えられることはないのだろうか、と考えた。
しかし、まだ何も成し遂げてないから「こうやって成功しろ」的なことは
書けないし、書けてもそんな自慢話はいらんかなと思ったので、
これ、失敗するよ」という話を書いてみることにする。




ウチは、地味に成長している分、大コケはしてない。
ただ、だからといって失敗がないわけではない。地味に失敗もしてる。
そして地味な失敗は結構効く。だから、こんな話が、これからの方々の参考になれば幸いだ。






失敗(1):事業計画からして失敗
よく「創業前の事業計画はあまり意味がない」と
起業本に書いてあったが、本当にその通りだった。
昔の計画を見ると「何を思って、こう成長するプランだったんだろう、、、」と
一人赤面してしまう。



特にマズかったのが「営業」。
元いた会社に迷惑がかかることは絶対しないように、と決めていたが、
それなりに良いお付き合いしている方々は沢山いたので、
ある程度お仕事は依頼してもらえるかな、と楽観的に考えていた。


しかし、お客様は最初はゼロだった。
考えてみれば、当り前。当初は事業はサイトのコンサルだけだったので、
しかも一人で始めている実績ゼロのところに頼む人は超レアだ。
そして、コンサルという仕事は「コンサルいらんかね〜〜」という売り方では売れない。
そんなことも当時は分かっていなかった。


ついでに言えば、4月に起業の手続きをしたが、登記が完了したのが
4月の中旬でそこからなんやと準備をしていたら、GWが始まって、
最初の1ヶ月くらいは何もやってなかった。


今思うと、馬鹿丸出しのスタートだ。
何してるかと言うと、何もしていないのだ。
調査とか勉強はするけど、限界がある。
まったく暇なのである。創業したのに。
朝から「ちい散歩」見てたこともあった。
HISの社長様も創業時は暇だったという話を聞いて
日本の歴史なぞを読んで、自分を慰めてみたりしていた。



なので、事業計画の中で、まずは「本当にお客さんがいるか」をよーく確認してもらいたい。
BtoBなら確実に1社は。できれば3社ほしいけど。

ちなみに、僕のケースでは優しい友人が助けてくれて、何社かお客さんを
紹介してもらって最初のピンチを乗り越えることができた。
あ、はい。他力本願でした・・・・
こういう助けてくれる人がいるというのも大事なことだが、
計算できるものではないので、人頼みはあまりお勧めしない。







失敗(2):税理士さんで失敗
これは書くのは心苦しい気持ちもあるが、もう時効ということで
ご容赦いただきたいが、、、2年目までの税理士さんはキツかった。



僕のように1人スタートである場合は勿論、少人数で起業すると、
まず税理士さんは、兼会計士さんになる。
今は、会社に経理担当がいるけど、当時は僕は仕訳などは分からなかったから、
基本全部お願いしていた。



で、ここが問題なんだけど、僕はこの方を友人からの紹介で、
初年度は月額は「無料」でやってもらっていたのだ。
(決算時には、15万くらいだったと思うけど払った)



無料!ということで、ラッキー!!と飛びついたのだけど、、、、
このとき、僕は、税理士さんは得意分野によって知識が全然違う
という今考えると当り前のことを知らなかった。

ケータイのビジネスのことが分からないのである。
何回説明しても。魚屋さんや八百屋さんとお金の流れも
商品の流れも違うことが分からないのである。




すると、どうなるか。正しく収益がつけられないのである。
つまり赤字なのに黒字になったり、黒字なのに赤字になったり。
いや、後者はまだいいや。でも前者はマズイ。
1年目の決算間近になって、細かく説明していくと数字が変わる変わる。。
見事に利益が出ているPLを見て、あやうくお金使いすぎるところだった。
というか、使ったww(ヤバかった。)




当然「オイオイオイ・・・ちゃんとしてくれよ」と思う。
しかし、だ。強く言えないのだ。なにせ無料だから。


「タダより高いものはない」
この言葉がようやく意味がわかった。
2年目からは、きちんと月額もとってもらい、決算費用も払った。
しかし、やっぱり駄目だった。1年目の恩を感じてもう1年くらいは
お支払いして付き合うべきか悩んだが、2年目で解消させていただいた。


今はケータイビジネスにも精通していて、しかも中国のことにも詳しい
ウチにはもったいないくらいの良い税理士さんについてもらっている。
この方にして本当によかった、と思う。大分安心。年も近いし。




だから、税理士さんは慎重に選んでほしい。
言うまでもなく、自社の収益が正確に分からないとビジネスはできない。
そして、安くてもいいから、払った方がいい。
無料というのは、本当に良くない。







長くなったので、今回はここまで。
あと、覚えてる限りの失敗としては、こんなトピックを書くつもり。
(筆不精なので、時間かかると思うけど・・)


(3)オフィスで失敗
(4)消費税で失敗
(5)引っ越しで失敗
(6)契約で失敗
(7)番外編:やっといてよかったこと

生きてるだけでまる儲け

「生きてるだけでまる儲け」



確か、さんまさん・大竹さんの娘さんは、
これを略して、「いまる」というお名前だったかと記憶してるが
ホントその通り。今回の地震でそう思った方は多いだろう。



あの日以来、「生きているって、それだけでスゲーラッキー」
ってことを強く認識するようになった。




11日の大地震があったとき、僕は品川の駅にいた。
ドーム状の天井のハリが最初は、“カチャンカチャン”と音を立てていたものが
数十秒後には“ドカンドカン!”になり、デッカイ照明がバチバチ消えるわ、落ちてくるわで、
「あ、やっべ、ここで死ぬのか?」と思ったものだ。



震災地に比較すれば、本当に軽い震度でこう思うのだから、
(僕が臆病ということを差し引いても、)震源地に近い方は
本当に恐ろしい思いをされたことは間違いない。




話がそれるが、地震があった時、生まれたばかりの息子と奥様が
心配すぎて、思わず「はわわわわ・・・」と言ってしまった。
「ちっ、覚えてやがれ!」くらい、漫画以外ではあり得ないセリフと
おもっていたけど、出たね。どんだけ慌ててんだ、おれ。。。







僕が今、生きていられることに理由などない。
たまたま、ソコにいなかったのだ。




だから、ラッキーな僕らは、感謝をしなくてはいけない。


開けたてのインスタントコーヒーの香りがよかったり、
床暖房があったかかったり、ツイッターでつながりを感じれたり、
ビールののど越しが爽快だったり、仲間と飲み散らかしたり、
家族と一緒に時間を過ごしたりできる、すべてに。




まだ大きな地震が来る可能性はある。
だからこそ、今の状態に深く感謝しなくてはいけない。



もう一回書くけど。


生きてるだけでまる儲けだ。





僕ら日本人は、この地震をきっかけにきっと強くなれると思う。

2011の抱負

長いことブログを更新していなかったので、久しぶりですが、今年の抱負を。
早いもので、もう2011年。2000年台て何か新しいイメージあるけど、もう11年目なのね。



そして、イントロムも、もう4年目
この4月には何と5年目を迎えることになりました。




4年間も支えていただいたお客様・関係会社・従業員に深く感謝。
しかし、同時に思うのは、「ホントにもう急がないとヤバイ」ということ。




インターネット業界はすべてが早い。
この中で生き残り、かつ拡大していくためには、2011年は本気でスピードを
意識した戦いに挑もうと思う。



去年を振り返ってみると、オフィスの移転から始まり、
事業の幅もある程度広げることができ、初めての税務調査なんかもあり、
会社としての型が徐々に整ってきた年だったと思う。
満足とは程遠いけど、及第点はあげてもいいかな、という感じ。




そんな2010年で一番印象に残っていることといえば、
中国に2回行ったことだ。
僕らのような小さい会社にとってみると、すぐに利益にならないことが
確定している案件にコストを割くというのは、とても勇気がいることなんだが、
行っておいて本当に良かった、と感じた。



本やTVで見るのとは違う、感覚論で中国を知れたと思う。
少々かじった程度の感覚ではあるものの、実は、、、、
中国人は基本的に良い人が多い、ということが分かった。


仕事で会った人は勿論、買い物などをしていても、従業員がとても親切。
一度、空港でカギをカフェに忘れてしまったのだが、従業員の女の子が
空港中を走り回って、僕を探してカギを渡してくれた。
これには、かなり驚いたし、日本人のバイトでここまでサービス精神がある
人はかなり少ないのではないかと思う。



親切?そんなわけないじゃん、と思うかもしれない。
確かに大変だなーと思うことは、いろいろある。


タクシーでは、ぼったくられそうになったし、
交通マナーは「基本、轢かれたら負け」って感じだし、
日本人と分かると値段を釣りあげられたりもする。



だけど、それでも素のその人は、本当にいい人なんじゃないかと思う。
要は「やり方・文化」が違うのだ。



車でクラクションが常になり続けるのも、鳴らしてあげることで
自分がそこにいることを教えているだけだし、そもそも譲っていたら前に進めないなのだ。
値段を釣り上げるのも、高いところから入るやり方で育っているだけなので、
そこから落としていくことが前提になっているだけなのだ。




自分が国際感覚があるかどうかは分からないが、
国際感覚とは、おそらくは「相手の文化や考え方に理解を示すこと」なんだと思う。
中国人は本当にひどい、とか思い込んでいると、そもそも理解し始めることが出来ない。



そして、一番に衝撃を受けたのは、中国人の生きる力の強さだ。
上手く言葉ではいえないが、ほとんどすべてのシーンで、
生きるということのリアルさが強い人が多かった。



それは、日本人にはレアなものだ。
彼らは、とんでもない人口がいて、社会格差も半端じゃないから、
その中で生きていくことは、本当に大変なのだと思う。


だから、一人一人から感じる、生物としての勢いが、平均的に高い。
残念ながら、最近の日本の大学生は「終身雇用が・・」というような発想を
持つ者が多いらしく、企業側としても採りにくいという実情らしい。
それは、正直言ってなげかわしい。


最近、とある知り合いから、「会社を伸ばしていくためには、社長は若者の力を活かして〜〜」
というような内容の記事を見せていただいた。
その内容は、特に反対するようなものでもなかったし、
まぁ、経営者ならそうありたいね、というものだった。


だけど、、、、正直言って、今日本はソコの話してる場合じゃないんじゃなくね?と思う。
本気で闘うぞ、という意思を持って生きていかないといけないと思う。


「人口は減る・政治家はいない・世界経済から落ちていく一方」なんて条件が
確定している今の日本で、
僕らのような若者に必要なのは、「生きる」という強い意志だと思う。

(あ、はい。若者と言うには、ちょっとオッサンになってますが・・)
もうそろそろ、安全な安定した日本が永遠に続くというイメージは、捨てたい。




・・・そんなことを、思いつつ、今年の抱負とさせていただきます。



さぁ、今年は、闘うぞ!!!生きるために!!





※ちなみに、中国はシステム開発会社との連携を図るために行ってきました。
ここから実績を作って徐々に形にしていくつもりですので、よろしくお願いします。

ケータイコンテンツビジネスの方程式

今更ながらだが、ケータイビジネスってのがいよいよ「普通」のビジネスになってきたので、
今日はこのビジネスの法則を整理してみる。




当り前だけど、すべてのビジネス共通で
利益=売上―費用だ。

ケータイコンテンツの大半を占めた有料会員ビジネスの場合、どうなっていたかと言うと
売上=課金者数×月額費用
費用=製作費+人件費+広告宣伝費(CPA×ユーザー数)
ってことになる(ざっくりだけど)。

※ここでいうCPA=1ユーザー当たりの獲得単価(CostPerAcquisition)



さてここで、ケータイビジネスは特殊、といえる点を2つ紹介。



1つは、月額課金というモデルは、1ヶ月分は300円でも、少額なため、
実は結構長いこと課金してくれる人がいるということ。
これをトータルしてみると、1000円以上になるというのは、ざらなのだ。
ちなみに、1ユーザー当たりの価値をLTV(LifeTimeValue)という。
例)300円のサイトで5カ月くらい使ってくれるなら、そのユーザーの
LTV=300×5=1500円ということになる。


もう1つは、原価と人件費がめちゃ少なくて済んだということ。
勿論、毎月新規でコンテンツを追加しないといけないものとかだと大変だが、
それでもいわゆるデジタルコンテンツの場合は、一度作れば
何度か使いまわしたり、ちょっとした更新で済むことが多い。
そのため、全体に占める割合で考えると、製作費と人件費は大分少なくてよい。





だから、凄く粗っぽく言ってしまえば、製作費と人件費を見ないで
(LTV−CPA)×ユーザー数で大体すべてが表せる、という世界なのだ。




もう10年とか前だと思うが、ケータイビジネスが始まった時っていうのは、

利益=(LTVCPA)×ユーザー数
こんな感じだったのだ。


とにかくコンテンツが少ないから、公式サイトになれば、相当数のユーザーが集まるし、
競合も少ないわけだから、比較的長いこと使ってもらえる時代だ。

まぁ、マイナスの部分だけが小さいのだから、当然利益が凄い。





で、これが5年くらい前からどうなってきたかというと

利益=(LTVCPA)×ユーザー数



競合は増えてきたから、よそに逃げられてしまう分ユーザー数は少なくなり、
したがって当然LTVも小さくなってしまう。
このあたりから、みんなずいぶんと苦しくなってきた。
でも、このくらいだとまだまだ他のビジネスに比べれば楽だったといえる。
この頃くらいになると、サイト運営がしんどくなってきて、サイト売買が結構多かったな。





で、あれよあれよという間に、2〜3年くらい前になると、こうなった。

利益=(LTVCPA)×ユーザー数


こうなってくると、大分苦しい。
さぁ、いよいよどうしようか、という段階にはいる。



が、そこで急に現れたのがモバゲーを中心としたソーシャルゲームという存在。

彼らは、今まで月額の積み重ねでとってきたLTVを全く違う発想でとった。
すなわち「大体みんなタダでいいけど、一部の人からメチャクチャお金貰おう」作戦だ。
その結果、こうなった。

利益=(LTVCPA)×ユーザー数






凄いのは、一部の人から取れるお金というのが、本当にデカイから、
結果として総数で割ったときに、平均したLTVがメチャクチャ高かったということだ。


ただ、この図式で忘れてはいけないのは、彼らはこの図式の中で
広告(CPA)にものすごいお金を払っているということだ。
広告費が高いということは、つまりそれだけ他の会社には真似しにくいということでもある。




ちなみに、最近話題になることが多いスマートフォンでは、まだこんな感じ。


利益=(LTVCPA)×ユーザー数




無料アプリが多かったり、月額課金がやりにくかったりして
LTVが低いので、CPAを抑えることができたとしても、なかなか儲からない。
もちろんまだユーザ数も少ないしね。
ただ、スマートフォンアプリはソーシャルゲームに乗る形が増えていくので、
その意味では、大儲けの公式になる可能性はある。




さて、そんなこんなで結構長く書いたけど、じゃぁ、今後どうするかというと
2つの道を進んでいくしかないと思う。



まず、一つ目の道だが、「ソーシャルアプリをやる」ということ。これは、やっぱりやらないわけにはいかない。
ウチでも、立ち位置的に自社ではほとんどやっていないものの、お手伝いは色々とさせていただいている。
ただ、このジャンルの怖いところは、いつかこのモデルがユーザーに圧倒的に飽きられる可能性があるということだ。
そうなったとき、このモデルは、完全に破たんする可能性がある。そのことは常に見ながらやらないといけない。




で、もう一つの道というのが、「地道にやる」ということ。
確かにさっき書いたように今の状況と言うのは、こうだ。

利益=(LTVCPA)×ユーザー数



でも、それでもやっぱり、ケータイビジネスはまだまだ細かいところで、
本当にユーザーに必要とされるものを求めてブラッシュアップは出来るはずだ。
少なくとも、製造業が「ネジの15%重さをカットして」というようなやったような
努力をしているかといえば、全然そんなことはない。
きっとまだまだ良くできることはあるはずだ、と思う。



それに、ガラケーからスマートフォンに徐々に移行していく中で、全部をそのまま持っていくことはできなくても、
そっちに合わせて自分達のサービスを、収支がある範囲内でやることだってきっとできる。いってみれば普通の話だ。
そうして、少しずつ、このちっちゃくなっちゃった「利益くん」を育てていくのだ。
派手さはないかもしれないけど、僕はこっちもとても大事なことだと思っている。




何事もいっぽいっぽ、だ。

頑張っていこう。